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「耐震以前の建築物」とは?

2025.07.12(Sat) 解体の知識

🏗️ 「耐震以前の建築物」とは? なぜそう呼ばれるのか?

「耐震以前の建築物」とは、現在の「新耐震基準」が導入される前に建てられた建物を指します。

  • 言い換えると:「旧耐震基準」に基づいて設計・建築された建物

  • この旧基準は、**震度5程度の中規模地震に“倒壊しない程度”**の耐震性を想定していました。

  • それに対して新しい基準では、震度6強〜7の大地震でも“倒壊しない”ことを明確に求めるようになります。

つまり、旧基準時代の建物は、大地震の際に命に関わる倒壊リスクがあるため、今日では「耐震以前の建築物」と特別に呼ばれて注意が促されているのです。


📜 耐震基準の歴史と時期の由来

1. 旧耐震基準(1950年〜1981年5月)

  • 1950年:建築基準法が制定される(戦後の都市復興の一環)

  • 当時の想定:震度5程度に耐えられることが基準

  • しかし、大地震への対応力は不十分でした

2. 宮城県沖地震(1978年)

  • マグニチュード7.4、震度6弱(宮城県)

  • 多くの鉄筋コンクリート造の建物が倒壊・損壊

  • この地震により、現行の耐震基準では不十分であることが明確になりました

3. 新耐震基準の導入(1981年6月)←重要な分岐点

  • 建築基準法施行令の大改正

  • 1981年6月1日以降に建築確認を受けた建物から適用

  • 震度6強〜7の大地震でも「倒壊・崩壊しない構造」として設計されるように

📌 この「1981年6月1日」が、「耐震以前(旧基準)」と「耐震以後(新基準)」の分かれ目になります。


⚖️ 旧耐震基準と新耐震基準の違い

項目 旧耐震基準(〜1981年5月) 新耐震基準(1981年6月〜)
耐震設計の想定地震 中地震(震度5程度) 大地震(震度6強〜7)
倒壊防止の考え方 倒壊を完全には想定せず 倒壊しないことを明確に要求
構造設計 建物全体の安全性は限定的 柱・梁・壁などの総合的な耐震設計
被害の想定 損傷する可能性が高い 人命を守ることが目的(損傷は可)

🧱 どんな建物が「耐震以前」なのか?

  • 1981年5月31日以前に建築確認を受けた建物

  • 完成年が1982年や1983年でも、設計時期が旧基準であれば旧耐震扱いです

⛏️ 具体例:

  • 古い鉄筋コンクリート造のマンション(1970年代建築)

  • 昭和50年代以前の木造住宅(無筋・無耐力壁など)


📌 なぜ重要?:耐震以前の建物に潜むリスク

  • **阪神・淡路大震災(1995年)や熊本地震(2016年)**でも、旧耐震基準の建物が多数倒壊

  • 倒壊建物の大半が1981年以前に建築されたものでした

  • 特に**RC造(鉄筋コンクリート)**で、せん断破壊が起きやすい

  • 命に直結する問題として、耐震診断・耐震改修が求められています


🏘️ 対応方法:どうすればいい?

  1. 建築年の確認

    • 登記簿謄本や固定資産税通知書などで調べる

  2. 耐震診断の実施

    • 自治体の補助制度がある場合も

    • 特に1981年以前の建物は診断を強く推奨

  3. 耐震補強工事

    • 柱・梁の補強、耐力壁の追加、屋根の軽量化など

まずはお気軽にご相談ください😊

状況に合ったアドバイスや見積もりをご提案いたします。

今回は、「耐震以前の建築物」とは?についてご説明いたしました。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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