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ガソリンスタンドの解体工事:安全性と手順、費用相場を徹底解説

2025.04.08(Tue) 解体の知識

三島市・沼津市にお住まいのみなさん、こんにちは!

建物解体工事専門店 ミライ解体です。

今回は、【ガソリンスタンドの解体工事:安全性と手順、費用相場を徹底解説】についてご紹介します。

 

ガソリンスタンドの解体は、一般住宅の解体とは異なり、危険物を取り扱う特殊な工事です。そのため、より高度な安全性と専門知識が求められ、慎重な作業が不可欠となります。工事の難易度が高いため、費用も増加する傾向にあります。今回は、ガソリンスタンドの解体工事における重要なポイント、具体的な手順、そして費用について詳しく解説していきます。

1.ガソリンスタンドの建物の特徴

ガソリンスタンドの建物は、安全性を考慮し、多くの場合コンクリート造で建てられています。屋根の形状に特別な規定はありませんが、雨水や雪解け水を効率的に排出するため、一般的には平坦なデザインでわずかな傾斜が設けられています。建築に関するその他の主な特徴は以下の通りです。

建築面積の制限

消防法などの規定により、避難や防火の観点から、建物の延べ面積は300㎡以下に制限されています。

 

耐火・不燃構造

壁、柱、床、屋根などの主要構造部は、火災発生時の延焼を防ぐため、耐火構造または不燃材料で構築されています。

 

防火設備の設置

窓や出入り口には、火災の拡大を防ぐための防火扉や防火シャッターなどの設備が設置されています。

 

給油設備の配置

固定給油機および固定注油機の間には、安全な作業空間を確保するため、1メートル以上の間隔が設けられています。

 

また、ガソリンスタンドの最も特徴的な設備である固定給油設備は、地中に埋設された地下タンクによって機能しています。

2.地下タンクの構造

地下タンクは、通常5メートルの深さまで掘削され、周囲は土砂崩れを防ぐために鋼矢板でしっかりと土留めされています。

タンクの容量は、1KLから50KLまで様々で、最大級の50KLタンクは約6トンもの重量があります。

一つのタンク内部は、仕切りによってガソリン、軽油など異なる種類の油を区分して貯蔵することが可能です。

タンクは、強固なコンクリート基礎の上に設置され、バンドでしっかりと固定されます。

周囲にはコンクリート製の支柱が設けられ、タンク上部を保護する役割を果たします。

基礎部分には、異形丸棒鉄筋φ13mmが200mm間隔で配置された、頑丈な鉄筋コンクリート構造が採用されています。

油を輸送する配管は、油の種類ごとに分けられ、腐食を防ぐ樹脂製の配管が砂で保護されています。車両が通行するドライブウェイは、耐久性の高いコンクリートで舗装されています。

3.解体工事のステップ

ガソリンスタンドの解体工事は、以下の順序で慎重に進められます。

内装撤去

まず、事務所やサービスルームの内装解体から着手します。ガソリンポンプ、レジカウンター、照明器具、冷蔵庫、棚などの備品を撤去します。廃棄物の量を減らすことで解体費用を抑えられる可能性があるため、可能な範囲で事前に собственными силами で処分しておくことが推奨されます。

キャノピー撤去(屋根)

ガソリンスタンドのシンボルでもあるキャノピー(庇や天蓋)を撤去します。形状や設置状況を確認した後、重機を用いて慎重に取り壊し、支柱の基礎部分も解体します。

建物本体解体

キャノピーの撤去完了後、内装を解体した事務所やサービスルームの建物本体の解体作業に移ります。解体作業前には、粉塵や埃の飛散を抑制するため、養生シートの設置や散水を行います。

地下タンクの処理

最も重要な工程である地下タンクの処理を行います。タンク内部に残存するガソリンや可燃性ガスを完全に除去した後、タンク本体を撤去または埋設します。

 ●残油・ガスの除去: バキュームカーで残油を吸引し、特殊な薬剤と高圧洗浄機を用いてタンク内部を徹底的に洗浄します。洗浄後、タンク内に水を張り油膜の有無を確認したり、ガス検知器で可燃性ガスの残留がないかを厳密にチェックし、引火の危険性がないことを確認します。

 ●タンク本体の処理: タンク本体の処理方法には、主に以下の2つがあります。

  ・掘り起こし撤去:タンク内に引火を防ぐための不燃性ガスを充填した後、掘り起こしてそのまま処分場へ搬送します。

  ・埋め戻し:タンク内部に油が残っていないことを確認し、水や砂などを充填した後、周囲にコンクリートを流し込んで埋め立てます。 いずれの方法を選択するにしても、事前に地元の自治体や関係機関と綿密に連携し、安全かつ環境に配慮した適切な処理方法を選択することが不可欠です。

 

整地

解体現場に残されたコンクリートガラやガラスなどの廃材を丁寧に撤去します。その後、必要に応じて新しい土を搬入し、重機を使用してしっかりと転圧して土地を平らに整えます。整地の程度は、解体後の土地の利用目的によって調整されますが、整然とした土地は売却の際にも有利となるでしょう。

4.ガソリンスタンドの解体費用

ガソリンスタンドの解体にかかる費用は、一般的に300万円から1,000万円程度と幅広くなります。

特に重要なのは、事前に土壌汚染の有無を専門業者に調査してもらうことです。

万が一、土壌汚染が発見された場合、その浄化費用が加算され、解体費用が数千万円に跳ね上がる可能性もあります。

また、地下タンクの処理方法によっても費用が変動するため、自治体との相談が重要です。解体後の土地の売却や、利用できる補助金制度の活用、土地の有効活用を検討することも、解体費用を抑えるための有効な手段となります。

5.ガソリンスタンド解体時の注意点

徹底した安全確保

可燃性の高い危険物を扱うため、火災や爆発のリスクが常に伴います。作業員は適切な保護具を着用し、周囲の住民や建物との間に十分な距離を確保するなど、徹底した安全対策が求められます。

 

環境への最大限の配慮

地下タンクからの油漏れなどによる土壌汚染や地下水汚染のリスクが考えられます。解体工事前に地下タンクの売却可能性を確認し、不可能であれば適切な処理を行い、環境への負荷を最小限に抑える必要があります。解体後の土地売却を検討している場合は、事前に土壌汚染調査を行うことが不可欠です。

 

建物の特殊な構造の理解

ガソリンスタンドの建物は、一般的な建物とは異なる特殊な構造を持つ場合があります。事前に建物の構造や強度を詳細に調査し、安全かつ効率的な解体方法を計画する必要があります。

 

適切な機械・道具の選定

解体作業には、危険物取扱いに対応した特殊な機械や道具が必要となる場合があります。専門知識を持つ業者を選定し、適切な機材を使用することが安全な作業につながります。

 

法令遵守に基づいた廃棄物処理

解体工事で発生したコンクリートガラ、金属くず、汚染された土壌などの廃棄物は、廃棄物処理法などの関連法規を遵守し、適切に分別・運搬し、許可を受けた処理施設で処分する必要があります。

 

6.まとめ

ガソリンスタンドの解体工事は、高度な専門知識と安全管理体制が不可欠な作業です。業者を選ぶ際には、「危険物取扱者」の資格を有しているか、特殊な重機や道具を保有しているか、そしてガソリンスタンドを含む様々な建物の解体実績が豊富であるかを確認することが重要です。経験豊富な業者は、安全かつ丁寧に作業を進めることが期待でき、顧客からの信頼も厚い傾向があります。慎重な業者選びが、安全でスムーズな解体工事の実現につながります。

今回は、【ガソリンスタンドの解体工事:安全性と手順、費用相場を徹底解説】についてご説明いたしました。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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